a small,good thing
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満月なので海に行き、海辺のファミレスでピザとパスタとサラダとデザートをシェアして食べた。ビルの合間を抜けて走る頃には、もう東京タワーの灯りも消えていた。

引っ越しする日はまだ決めていない。新しいアパートでインターネットが使えるようになるまでは、なんとなくラグマットや仕事机を置いたりしつつ、モノを片っ端から捨てる。捨てて、捨てて、捨てて、より身軽になるつもり。トランクひとつで1ヶ月不自由なく過ごせるオランダ生活を思うと、生きるために必要なモノなんてほんの僅かだ。わかっているはずなのに、やけになって全部捨てる気にはなれず、片づけの手が止まって困る。



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ボタンが取れたシャツが3枚、長い間そのままになっていた。取れたボタンは決まったところにまとめて保管してある。夜中3:00過ぎ、同じボタンを探し出して縫いつける。ついでに取れそうなボタンも一度外して、また縫いつける。

去年録画した教育についての番組を流しながら、時間を忘れて淡々と針を動かしていた。テレビでは、小学4年生から6年生までの3年間、自分たちで豚を飼って、自分たちで食べよう!という「命の授業」の様子が流れていた。愛着を持って育てた豚のPちゃんを殺してしまうのはかわいそうだと、クラスでは先生と生徒が涙ながらに議論を交わしていた。

夕方、不動産屋さんで新しいアパートの契約をして鍵をもらった。帰宅途中で、空っぽのアパートに立ち寄って、何をするでもなくまた鍵をかけ、そっとピンポンを押してみた。思いの外大きな音が鳴り響いてなぜか緊張が走った。

病院で血圧を測ったら、上の数値が珍しく3ケタだった。朝なかなか起きられなかったり、だるかったりするのは、この血圧のせいらしい。さっき食べた寒ブリのお寿司がとびきりおいしかった。日本は、おいしい。
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郵便局で手紙を投函するつもりが、ポストを目の前にして手紙を忘れたことに気づいた。こういう時「オーマイガー!」って言ったりするけど、神様には関係ない。仕入れた商品の梱包が効率よく進まず、今日のところは断念した。ATMでお金を引き出して帰宅すると、ご丁寧にメールが届いていた。「海外ATMでお客様の口座から出金がありましたのでご連絡いたします。お心当たりがない場合は、〜〜〜」 この親切サービスが行き過ぎなのかよくわからないけど、とにかくこうしたことを形にする銀行の努力は素晴らしい。

今週は本当にたくさんの人と会った。そのどれもが素敵な出会いばかりだった。そうした人たちに、感謝の気持ちを伝えるのに「Thank you」だけじゃ物足りない。でも、「Thank you」以外の言葉を知らない。表現することを諦めたくはない。行き場のないこの気持ち。

そろそろ部屋の荷物をまとめなければいけないのに、ダンボールがどこで手に入るかがわからない。スーパーの空き箱はフタのない汚れたものばかりだし、郵便局で買うダンボールは1つ500円くらい。物件探しは難航していて、あと3日で契約して引っ越しが完了するとは思えない。それでも、帰国前日まで探すつもり。
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「まんじゅうが見たい!」という思いだけで、建築雑誌のコピーを片手にロッテルダムへ出かけ、21番トラムの最終駅まで。そこから人気のない一本道をひたすら歩く、歩く。ようやくまんじゅうが姿を現したと思ったら、それはどうやら企業の敷地内にあるらしく、警備のおじさんに止められた。

「中には入れません」
「ダメなの?」
「ダメです。」
「あれが見たいんだけど」
「ダメです」
「日本から来たのよ!あれ見るために!!」

と言って、まんじゅう掲載誌のコピーを差し出す。警備のおじさんにとっては見慣れたまんじゅう。そんなものを、アジアからわざわざカメラを持ってやってくる私の根性に呆れて笑いつつ、ボスに電話をかけてくれた。ところが「ボスは多分ランチタイムだ」──結局、まんじゅうを間近に見ることはできなかった。

そこで諦めるわたしじゃない。まんじゅうがよく見えるポジションを探してさらに歩く。取り巻いている柵ごしに覗き込む。藪の中をかき分けて、柵の隙間から写真を撮る。ああ、まんじゅう〜。もう思い残すことはない。ちなみに、まんじゅうは、たぶん貯水タンクか何か。

「KUNSTHUL」のオーディトリアム。ヘンリームーア展が開催されてた。
この美術館、なぜか小さい子どもがいっぱいだった。
ここのウェブサイトをいつか手がけたいと密かに思っている。

「CAFE DE UNIE」もずっと見たかったカフェ。あいにくカフェはお休みだった。
写真を撮るのに、靴がどろんこになった。

握手するのを忘れた。

整然と並ぶ住宅。まんじゅうを探して歩く途中で。

一心不乱に草を貪る羊の群れ。背中に鳥が止まろうと気にしない。
柵を作って羊を追い込むおじさんと「Dag!」と挨拶を交わす。

こういうのを紙に描くのは誰でもできる。実際に作っちゃうのがすごい。
ロッテルダムはそういう建築が山のごとし。

鳩おばさん。ただただ抱いた鳩を撫でていた。

エラスムス大橋を見に行く途中の地下鉄駅。

エラスムス大橋を見に行った後の地下鉄に続く歩道。

KPNのビル。壁一面に映し出される緑の電飾がにぎやか。
そのななめっぷりと、突き刺された柱をこの目で見れて満足。

「LUXOR THEATER」の佇まいは派手すぎず、直線と曲線のバランスが絶妙。
見とれてたら、すれ違ったおばさんが写真を撮ってくれた。わたしの写真はこれ1枚。

NAi(Netherlands Architecture institute)は、ロッテルダムの建築博物館。
到着したら「あと20分で閉館よ」と言われて、建物内を歩いて終了。残念極まりない。
開催中のEXIBISION「SPECTACULAR CITY」の図録を買った。

この窓、実際はシンメトリーになっている。

MUSEUM PARK内には野生のウサギが!

夜は知人宅にて食事。迎えにきてくれた彼女が乗っていた車は、わたしの思い出の車、フィアットプントのカブリオレで、2年ほど前に手放したきいろい号を懐かしんだ。たくさんの素敵な出会いの後、アムスへ帰った。
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隣のチーズ屋さんのヤギ、久しぶりに帰ってきた。おかえり。

ユトレヒトの運河沿いにあるカフェ。この席は毎朝ブルーナさんがコーヒーを飲んでいる特等席。座ろうとしたら先客がいた。撫でたらのどがゴロゴロ鳴った。




出かける間際にすごく大きなダンボールが届いた。ネットで発注した大量の商品、到着予定日は12/29だったけど、とにかく届いてよかった。しかし、数が足りない商品がいくつかあって、クレーム言うのも一苦労。さて、どうしたものか。

夜はイタリアンレストランでごはん。おしゃべりしながらの食事は楽しいしおいしい。アパートに戻って、ルームメイトの女の子と初めてちゃんと話をした。といっても、言いたいことの3%も伝えられなかった。
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雨のち曇り、時々晴れ。窓から見えるこの景色ともあと1週間でさよなら。

帰国のカウントダウンが始まった。今回、ユトレヒトにも行っていないし、ロッテルダムの建築探訪もまだこれから。今週中に新しいアパートを見つけて、契約して、引っ越しするなんて無謀にも程がある。でも、帰国前日までアパート探しは続けるつもり。

今日見に行った物件は、あまりに遠かった。窓からは空港に着陸する飛行機が見えて、ちょっと感動しつつも、わたしの好きなオランダはそこには見あたらなかった。オランダならどこでもいいわけじゃない。アムステルダムのあの喧噪が完全に消えてしまうと、まったく意味がない。ここで暮らすためのたくさんの妥協。実際にどこまで耐えられるかは、まだわからない。計り知れない不安が常に迫り来る。
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祭りのあと。道路が赤いのは花火の残骸。
初夢は見なかった。


まさかオランダでお雑煮を食べられるとは思いもしなかった!東京でもほとんど食べたことがないというのに‥‥。元旦に一緒に楽しく過ごせる人がいることはなによりもしあわせ。考えてみれば、誰かとトラムに乗ることも今までほとんどなかった。2007年最初の日は、笑顔の素敵な人たちと一緒だった。
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